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クモデコラム
COLUMN

2022/12/13

2022年11月 桃栗柿屋社企業訪問 業務量と余剰

Jackグループの企業視察会の第3回目は滋賀県の桃栗柿屋社(野々村社長)へ総勢8名でお伺いをし、近江市に構える社屋を見学させて頂いた。コロナ禍の2020年にオープンしたという新築ショールームは土地面積約400坪、床面積200坪以上の大きくて充実していた。(続けて21年に支店をこちらも新築にてショールームをオープン)

会社説明では以前と単純比較は難しいが、来場数、平均単価、契約率の全ての数値が向上し集客については現在のところ十分だという。

ショールーム併設の事務所、倉庫なども見学をした。遊び心もあり社員皆さんの働きがい、仕事に集中できる環境を用意したという施設の様々な工夫がなされており、とても参考になった。(うちの社員に見せたら、全員が転職したいと言うだろうな)と思った次第。

さて野々村社長とはJackグループの古い会員でお付き合いは20年近くになるだろうと思う。先代から引き継いだ屋根工事を主体とした専門工事店リフォーム事業へ転身。4年ほど前から始めた新築事業と合わせて今期17億円程度の売り上げを見込んでいるようだ。

特に新築事業はローコスト住宅を手がけており昨年度42棟、今期50棟と伸ばされ、今季は予想以上の利益も見込めるという。新築については最近、地方・郊外の新築についてポジティブな話題を聞くことは少なかっただけに素晴らしい業績である。

現在は新築とリフォームの比率は6:4だが来期にはリノベーションへの取り組みを加速させたいということだった。伸びシロが大いにあると感じた。今後の展開がとても楽しみになる視察会だった。野々村社長、ありがとうございました。


閑話休題。


好調だった米国IT企業が大胆な大量解雇に踏切始めた。

イーロンマスクに買収されたツイッター社では全従業員3700人が解雇され続いて契約社員が約4400人解雇されるという噂が報じられた。アマゾンも人件費、物流量の増加が重荷になっていること、巣ごもり需要も一服したとして1万人の削減を計画しているというし、メタ(旧フェイスブック)は人員の1割強の1万3000人を削減するようだ。

米国ニュースサイトによればコロナ禍に伴うデジタル需要を背景に組織を肥大化させてきた経緯もあるとしているが、それにしても解雇する人数の多さに驚き呆れるばかりである。

「事業とは結局は人だよな」

 桃栗柿屋社の帰り道、車中でそう考えていた。桃栗柿屋社の社員さんは皆、楽しみながらそして余裕を持って仕事をしていたと感じた。

「うちは余裕ゼロで張り詰めた感じだよな。モーレツ社員ばかりで余裕はゼロな気がする。」

最近になってある事業を継承、または買収できそうかもという案件が2つあった。ともに現在も悪い状態ではなくうまく継承できれば面白い事業だと感じていたのだが、最後まで手を挙げられなかった理由はそこへ派遣する人がいない、ということに尽きる。

つまり弊社には「余剰人員」が全くいないことに気づいた。

見渡せば営業も技術も事務方もパンパンに膨らんだ状態で仕事をしている。実際に細かくみていけば多少の余裕はあるかもしれないが、「明日からその仕事は○さんに任せて、この仕事に取り組んでほしい」などどテレビみたいな会議などありはしない。

以前は大手企業のリストラのニュースを知ると「大手の社員って大変だな」と感じたが、今は「そんなにクビにしても業務をやっていけるんだな」と思うようになった。

さて余剰人員は中小企業に必要か。

最近お会いする経営者に「現在、余剰人員っていますか?」と聞くと「体脂肪率ゼロでやってます」「マイナス5人です」などと返答が返ってきた。

弊社も今期、営業社員の離脱があった。全体目標を変えずその数字を誰かが負担するのか、それとも目標をマイナス修正するのかと議論をしたが、結局前者となりマネージャーが負担することになった。余剰の営業社員がいればこうはならなかったもしれない。

利益を出すにはう余剰は減らすべきだ。しかしある程度の余剰がいないと業務が麻痺する日もくる。

採用と定着が難しい時代になった。事業成長、拡大における余剰人員について思案をしている今日この頃である。