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クモデコラム
COLUMN

2021/12/13

2021年12月 顧客向け商談会の継続と意義

私は昨年、コロナ禍で大きく立派な会社が苦境に陥るのをみて、「どんなに立派な社歴や優秀な社員がいてもお客様がいなければ、企業は成り立たないのだ」と再認識し「顧客中心主義」へ回帰した。

今思えば至極、当たり前のことなのだが情けない話、外因によって気付かされた出来事だった。

それによって取り組んだ事例がいくつかあるがその1つが顧客向け商談会である。

これは顧客にDMを送り自店に来店していただき、リフォームやそのほかの営業機会を得るというもので、反響の多い少ないはあるが2年間継続して開催をしてきた感想を少しまとめてみたのでご紹介したい。

まず「客」の定義から。

これまでに契約・工事履歴のある方を顧客(OB客)、営業はしたが失注したお客様を失注客、問い合わせや来場履歴があり名簿にあるが取引のない方を名簿客とした。

顧客向けとしているが、弊社では失注客・名簿客にもDMを送付している。

失注し他社で工事をしたが不満足で次回のリフォーム時に当社へ再依頼をされる方、失注したがそのまま未工事の方、来場、履歴はあるが何もやっていない人もいる。またそれらの人がご近所やお知り合いに紹介してくださるケースも出てきている。DMは部数は多い方がいい。

商談会の意義と目的だが、顧客である場合、案件化すると競合になりにくいこと。これは失注客にもいえることで新規対応のような値引き圧力も少ない。

また自店・自社で開催することで顧客の心理的ハードルを上げることになるから、来場をした場合の契約率も高い。規模も中規模のものも含まれる。

弊社では開催スパンを2ヶ月に1度にしているが3ヶ月に1度でもいいだろう。

内容物は会社案内、施工事例、住宅診断、来場を促進するリーフレット、あとメッセージ性のあるものもあった方がいい。それとメリットを感じるようなもの、例えば補助金、助成金に関連するものがいいだろう。来場特典はビールが好評だ。

最近は発泡酒しか飲んでいないお父さんも増えてきたようでエビスやプレミアモルツなど少し贅沢感のあるものがいいだろう。

DMの折込み作業はこれまで社内でやっていたが、大きな負担だった。しかし後輩に身障者A作業所を経営している者がおりそちらに依頼することにした。最低時給で請け負ってくれて、なおかつ先方にも喜んでもらえるので今後は利用していこうと思う。

さて商談会開催について、結果と考察である。

まずどんな集客でも同じだが、1顧客獲得コストは管理した方がいい。

弊社では新規獲得コスト2万円を目標にしており、これより大きく上がるなら開催しても意味がないと思っていたが、結果的にはアポイントとなった案件で1件当たり約15000円〜20000円のコストだった。特段、コストが小さくなるわけではないが競合がいないこと、ある程度コントロールできることを考えると許容の範囲だと思う。平均単価はチラシからの反響単価より少し高い程度。規模の大きなものも出ることもある。


スタッフが顧客の声をまとめてくれたが以下のようなものが多いという。

・特典のビールはかなり嬉しい

・相談したいことがあったのでちょうどよかった

・工事が終わったばかりだが、別のことが気になっていた。来店したら担当者と話せると思った。(ビールももらえる)

・補助金についてDMを見て知った

・補助金の期限内に完工して欲しかったので相談に来た

・同封ハガキでメンテナンスを依頼した

・住宅診断、エアコンの見積もりを依頼した

・親戚がDMをもらっていて、それを見て来店した

・過去に担当がしていた話の再検討と、商談会DMのタイミングが重なったため来店した


商談会は「そろそろリフォームするか」の来店動機のきっかけになり、すでに弊社と関係があるため大々的な展示物や客よせ企画も不要で予算もかなり軽減できる。準備、片付けもそれほど負担にならない。土日、営業社員が待機するのがデメリットだが、担当制にして対応するものいいだろう。

もちろん来場が多い時、少ない時もある。何事もタイミングなので数多く開催することで平準化するというデータもある。私が注力しているのはあくまでCPAである。ここがトータルで大きくならない限り、母数を増やした方がデータはまとまってくるだろう。

商談会はあくまで「お得なニュース」を届けるものだと認識し、今後も積極的に開催をしていこうと思う。またWEBシフトも今後の課題となるだろう。

リフォーム会社で、OB客への受注促進をしたいがどうしたらいいか、という質問を受けることがあるが、私はこの顧客向け商談会をお奨めしている。

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